所有者不明土地をなくすために、令和6年4月から相続登記が義務化されます。政府広報オンラインに掲載されたパンフレット(2023年5月版)からQ&Aを抜粋してお伝えします。ご不明な点等がございましたら、司法書士等におつなぎしますのでご安心下さい。
Q1 不動産(土地・建物)の相続登記が義務化されるのは、なぜですか?
A1 相続登記がされないため、登記簿を見ても所有者が分からない「所有者不明土地」 が全国で増加し、周辺の環境悪化や公共工事の阻害など、社会問題になっています。
この問題解決のため、令和3年に法律が改正され、これまで任意だった相続登記が義務 化されることになりました。
Q2 相続登記の義務化とは、どういう内容ですか?
A2 相続人は、不動産(土地・建物)を相続で取得したことを知った日から3年以内に、 相続登記をすることが法律上の義務になります。法務局に申請する必要があります。
正当な理由がないのに相続登記をしない場合、10万円以下の過料が科される可能性があ ります。遺産分割の話合いで不動産を取得した場合も、別途、遺産分割から3年以内に、 登記をする必要があります。
Q3 義務化が始まるのはいつからですか?始まった後に対応すれば大丈夫でしょうか?
A3 「相続登記の義務化」は、令和6年4月1日から始まります。ただ、今のうちから、 備えておくことが重要です。また、令和6年4月1日より前に相続した不動産も、相続登記がされていないものは義務化の対象になります(3年間の猶予期間があります)ので、要注意です。
Q4 不動産を相続した場合、どう対応すれば良いですか?新制度のペナルティが不安な のですが。
A4 相続人の間で早めに遺産分割の話合いを行い、不動産を取得した場合には、その結 果に基づいて法務局に相続登記をする必要があります。
早期の遺産分割が難しい場合には、今回新たに作られた「相続人申告登記」という簡便 な手続(※)を法務局でとることによって、義務を果たすこともできます。
※相続人申告手続は、戸籍などを提出して、自分が相続人であることを申告する、簡易 な手続です。
※このコラムは2023年10月16日現在の法令等によっています
-経営Quarterly 2023/10/16号(207号)より抜粋-
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